2021.6.11 From シンジョー

この静かな世界で

空が蓋を閉じる。

赤は群青、やがては黒になる。

ほとんどの生き物は鳴りを潜め、聞こえるのは風が木々を揺らす音になる。

偶に混ざるのは夜行性の虫や動物の小さな声だけになった。


世界は元々静かで、それがすごく美しい、と思う。

その美しい世界の中で私は、

とても大きな音を鳴らす。

静かさが美しいと信じる世界で、何故なのか。


シンジョーです。

大阪、名古屋ありがとうございました。

このような状況でライブができることは本当にありがたいことです。何度でも言います。

何度言っても足りないくらいです、本当に、本当にありがとうございます。

今回感じたことは、どこであろうとライブとは熱狂しているものなんだなと確認できたことです。

どんな状況でもきっとそれは変わらないんだろうとという一つの安心感を得ました。

世界が大変なのは間違いないけど、世界は間違いなく死んではいないと思います。


それぞれの地でもう一度演奏したいという想いを一旦胸に秘め東京に帰ってきました。

またお会いしましょう。


誰にも見守られず暗い暗い海の中で独りで産まれ、深い深い闇の中で揺蕩う揺りかご。

世界は静かでとても美しく、そしてあまりにも寂しい。

産声もあげずに彷徨う揺りかごの代わりと言わんばかりに、私は大きな音を鳴らす。


そこに使命など無く、自分勝手で、野蛮で、元から何も意味はなく、無理やり後から理由を付け加えているだけに過ぎないのかもしれない。

それでも私は、私たちは大きな音を鳴らす、歓声をあげる。本能のままに、そこに今生きていることを叫ぶように。


瑠璃色の空が白んでゆく。

今日も夜が明け、世界は孤独に生まれ落ちる。

だから今日も私達は世界の代わりに煩く喧しく大きな鳴き声をあげるのだろう。

泰然たる自然の輝きと、熾烈な喧騒の煌きと

そのどちらもがあるから

世界は辛うじてまだ、生きている。


シンジョー

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